ウラコイ
数分後、
真樹ちゃんは戻った
もう 神田君の
スピーチは終わった
携帯から 音が聞こえなくなった
ギィ
「…みっちゃん。」
「……。」
わたしは後ろ
向きで立ったまま話さない
出来るだけ長く
神田兄さんを
惹き付けとかなきゃ
「翔太がスピーチしてたな、見たよ。やっぱりアイツは…、賞を選んだんだな…」
「……。」
「オヤジのマネしやがって……」
ガッと肩を掴まれた
「……いたい!」
バン!
「……翔…太?」
「残念ですが、ハズレです。お兄様…翔太じゃありません」
甲斐田君がきた。
<志摩ちゃん目線おわり…>