ウラコイ
さすがに 泣いてる
女優に構う気はない




面倒だ…。






志摩ちゃんのいる
部屋のドアを開けた




神田兄貴が志摩
ちゃんの肩を掴んでる



「翔太……?」




「残念ですが。俺は神田じゃありません…お兄様」




目を見開いている
神田兄貴の顔が 見ものだ





芝居臭く サングラスをとる



「甲斐田です。神田は逃げましたよ、ざぁんねんでしたぁ―…」





志摩ちゃんも
いーっと歯を見せた


「……騙した…のか」



「人聞きが悪いですよ。お兄様、俺は神田の友達。友達の頼みは聞くのがポリシーなんです…」



何か読み上げるみたいに ペラペラと言う




「……、甲斐田。翔太はどこにいる?」



「まだココにいるよ。つっちと一緒にね……」



神田兄貴は ダッと
俺の横を抜けた
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