ウラコイ
「はぁ……」
周ちゃんは 追ってきてるし、
顔を伏せた
「今晩わ、お嬢さん」
ん。
顔を上げると
金髪の人がいた
50過ぎくらいかな…
明らかに 外国人
黒いコートを着ていた
「今晩わ。」
「ため息をついてましたね、大丈夫ですか?」
「あ、…はい大丈夫です。」
にこやかな笑み
紳士な叔父様だな…
「その上着は君の恋人のかな?」
「え…、はい。そう…です」
翔太君が そんな格好
じゃ寒そうだからって…
エレベーターで貸してくれた
「あぁ…申し遅れました。ケビン・フッドマン。こういう者です…」
ポケットから名刺を出した