ウラコイ
荷物をもち 立ち上がってドアに向かう
「いいよ。結婚しても。」
背中から 翔太君の声がした
振り返らないかわりに見ているのが分かった
視線を背中に感じる
「…冗談だよ。翔太君わたし別に…」
ソコマデオモッテナイ。
バンッ!!
ドアに翔太君の手がつく
反射的に体がびくっとした
「半端な気持ちでカメラマンと付き合ってる訳ない。」
耳元で囁く声
「…好きって気持ちはあるけど、……。今は……」
ずっと聞いていたい言葉
甘い言葉
感情がセーブ出来なくなる…