ウラコイ
それから3日後
「向こうは寒いですかねぇ。……ケビンさん」
「寒いよ…。日本の数倍ね」
ピンポーン
『ANI…便。―アメリカ・ニューヨーク行きを、只今より搭乗手続きを開始致します……』
「…本当に行くのかい?」
ケビンさんは
心配そうに尋ねた…。
「はい…。いきましょう」
何だかモヤモヤしてる
日本に居ても 何も思い
出さないなら
いる意味なんてない
「槌谷さん!」
誰かの声がした。
空港の中で 響く
「誰か見送りが来てるのかい?」
ケビンさんも周りを見渡した。
「まさか……、」