ウラコイ


『…来年には周に弟ができるからなぁ!仲良くしてくれ。…』



来年…




『…ちょちょ…、怜ちゃん!ビデオレターだから、邪魔しないで、』




『ああ?何だよ…、てめぇよりいいだろ。みっちゃんお前より俺になついてんぞ…』



お父さんは そうだけど…と苦笑した




『俺もついでに息子にレター送っとく。お前の後撮らせろよ…』




うっせぇ―と
笑いながら 怜一さんは画面から外れた




『さて、邪魔者は消えたし…ちょっと語るよ』




ふっと お父さんは笑った



『みちる…ごめんな。辛い思いをさせて…まだお前は小さいから分からないけど、大人になったら分かってくると思うんだ…』



悲しそうな 顔をして
言った
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