ウラコイ
「彼も愛してる…とは思うが。……」
愛してる。
「……」
「君に記憶がない事を承知で聞くよ」
アルバムから 一枚
写真をとりだした
そして 私と神田君
が写った写真を持った
「神田怜一の息子を君は好きだ。だが…怜一も好きだったかい、」
「え……それは、」
好きだった。
恋愛感情?
怜一さんは
確かに好きだった。
でもそんなんじゃない。
「好きだったと思います。ただし尊敬とか、そっちの感情で…」
怜一さんには
弥生さんがいたし…
無理だと
子供ながらに思っていた
「……そうか。」
ケビンさんは ふぅと息をついた
メアリーさんが 丁度
ドアを叩いたのと同時だった