ウラコイ
愛があるほうに…。
とうとう 約束の
日の前日まできた
のにあたしは
一つも思い出せない…
どうしよう
…大丈夫だよね…
何回もムービーを見たのに…
写真だって見たのに……
「ミチル……?」
「メアリーさん、どうぞ」
キィと ドアを開けて
彼女は入ってきた
「…」
「…ミチル、明日は早いから大丈夫かと思って」
「はい……。大丈夫です、私は…」
―俺さ みちるさんの事好きだよ
―マフラー返してよ?高かったんだから…
「……結婚式のCMらしいわね、素敵ね。」
「はい。」
「ミチル、記憶が戻ってないの気にしてる?」