ウラコイ
「――幸せになっていいんだよ、み…ちる。おいで…」
神田君は手を出した
―父さんは世界一
幸せになって欲しい…
行きたい… でも、
とん… と後ろから
押された気がした
後ろを向くけど誰もいない…
私はぐるりと周りをみる
気のせい…?
神田君も
不思議そうな顔をしてる…
―行きなさい。
お前は生きてるから、
後ろばかり見るな。
前を見ろ、
ちゃんと あるじゃないか
みちるの幸せが。
なぁ?