ウラコイ




「あの人だと思ったけど。…隣に居るのがみちるちゃんで、違うって思ったわ」




淡々と話す弥生さん





「…周にはね、『好きなようにしてみなさい』て言ったわ。そしたらテレビで変な意味でとられて…、ごめんね。」


いいえ、そんな事!首をふった





「周はみちるちゃんが好きなのは翔太だって分かってたみたい。でも…何ていうか……。ちょっと足掻きたかったのよね、多分」





お茶を注ぎながら言った






足掻きたかった。




「みちるちゃんにふられてから結構家に来てね…。まだ未練ダラダラだったけど…」






「…仕方ないわよね。一番上手く収まればいいように出来てないもの、世の中は…」




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