王子嫌いなお姫サマ☆
「お邪魔しま―す」
黒田が小さな声でそう言ったから、ついつい俺らも小声で言ってしまった
「結城さん居ないんだ……」
結城?
「あっ、結城さんってのは雫のお兄さん。でも今日は居なくて良かったかも。」
「なんで?」
俺の問いに少しだけ微笑んで
「結城さん、シスコンだから」
そう小さな声で言った
あぁ―…そういえば前に佐倉がそう言ってたな。
なんて思っていると、ある部屋のドアを黒田が開けた
「雫―っ♪大丈夫――?」
突然入ってきた黒田に驚いたのか一瞬、体をビクッとさせた気がした