王子嫌いなお姫サマ☆


「……ッ…ヒッ…ク……ウゥ…お兄ちゃ…ん…」



「大丈夫……絶対大丈夫だ。お兄さんは絶対大丈夫だ。」



呪文のように何度も抱きしめながら言ってくれる



「……雫が信じて待ってやらねぇ―でどうする。」



「………ぅん…」



お兄ちゃんは大丈夫。


絶対絶対、大丈夫なんだから。



………やっと心に余裕が出てきた


『大丈夫。』


本当は誰かにかそう言ってほしかったんだ



『お兄ちゃんは大丈夫』だって……


そう信じさせて欲しかったんだ―………






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