王子嫌いなお姫サマ☆
俺の腕からスルッとすり抜けた
ズキッと痛む胸
「……ごめんね…。」
走り去っていく雫を、俺は引き止めることさえ出来なかった
……でも
納得出来てない俺がいる
いくら避けられたって俺は雫と向かい合っていきたい
暗闇の中、俺は携帯を握りしめ電話をかけた
「……もしもし。」
不機嫌な声が聞こえる
当たり前か
「悪い―…。ちょっと黒田に話があって。」
そう。雫と向かい合う為には、どうしても黒田の協力が必要なんだ