王子嫌いなお姫サマ☆


「雫、早かったな。」



「……お兄ちゃん。」


リビングから顔を覗かせ、あたしに近づいてくる



「美結ちゃんと会ってたんだろ?」


「……え、うん。」


ついあたしは顔を伏せてしまった



お兄ちゃんをちゃんと見ることが出来ない



「なんかあった?」


「……え、何が……」


「……やっぱり何かあっただろ?」



確実に不審な目を向けてくる


「……何も無いよ」



「………じゃあ俺の目、ちゃんと見ろよ。」


………えっ



パッと顔を上げた



< 262 / 334 >

この作品をシェア

pagetop