王子嫌いなお姫サマ☆
「雫は俺のだって言っただろっ!」
「……関係ねぇよ。俺が好きなだけだから」
ダメなのに……
龍の真っ直ぐな視線が、あたしの心を掴む
「ざけんなよ!!」
お兄ちゃんが腕を大きく振りかぶった
「っ、やめてっ!!」
反射的に龍に抱きついた
「………雫」
悲しそうにあたしを見るお兄ちゃんがいた
あ……
あたし、何してるんだろ……
ダメだってわかってるのに……
あたしは龍たちを玄関の外へと押し出した
「ちょっと!雫!!」
納得がいかないと言う顔をする美結
そして
「雫!おい!!」