王子嫌いなお姫サマ☆


「雫は俺のだって言っただろっ!」


「……関係ねぇよ。俺が好きなだけだから」



ダメなのに……


龍の真っ直ぐな視線が、あたしの心を掴む


「ざけんなよ!!」


お兄ちゃんが腕を大きく振りかぶった


「っ、やめてっ!!」


反射的に龍に抱きついた


「………雫」


悲しそうにあたしを見るお兄ちゃんがいた


あ……


あたし、何してるんだろ……


ダメだってわかってるのに……





あたしは龍たちを玄関の外へと押し出した



「ちょっと!雫!!」


納得がいかないと言う顔をする美結


そして


「雫!おい!!」


< 267 / 334 >

この作品をシェア

pagetop