王子嫌いなお姫サマ☆


「……ダメだ、行くな。」


「………龍。」



「ここに居ろよ……。俺のそばにいろ……。」


………っッ


「……ごめん……離して……。」


「……雫!」



ごめん……。


一瞬悲しい顔を向けて、腕の力を弛めた


ゆっくりとお兄ちゃんの方を振り向く


「………雫。」


「……ごめんなさい。」



「……どういう意味だ?」



お兄ちゃんの顔を見るだけで胸が締め付けられる



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