咳払いのあとで
『メールは高飛車だったのに、電話になると相変わらずだな』



先生が、笑いを噛み締めてるのがわかる。



あぁ、今の表情が見たい。



「結果ですよね!?短大2校とも、A判定でした!!」



誤魔化すように、自分から本題に戻した。



はいっ、一緒に喜んで下さい!



先生のおかげです。
一緒に笑って下さい。




と、期待の返答を待っていると、電話の向こうで声が聞こえた。



『秋月ーっ!やっと見つけたぁ』



女の人の声…。



先生に近づいてるみたい。



『あ、ごめん!電話中?』



誰?………………だれ?



もう先生の隣にいる気配。



なんか、嫌だ…。



「報告、以上です!でわっ!」



『アオちゃん!?』



先生の私を呼ぶ声がしたけど、ピッと終話ボタンを押した。
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