咳払いのあとで
「よく、わかった。アオの事、これからもよろしく頼む」
お父さんが頭を下げる。
「あ、こちらこそ!ありがとうございます。よろしくお願いします」
先生も慌ててお辞儀をした。
「なんか『嫁にくれ』って言いに来たみたい」
お姉ちゃんが笑いながらツッこむ。
「秋月君。それはもうちょっと待ってくれ〜」
お父さんが情けない声を出す。
「冗談に決まってるじゃない!もー、お姉ちゃん!話を飛躍しないで!」
恥ずかしすぎて、慌てて間に入る。
お姉ちゃんとお母さんがケラケラ笑ってる。
「では、今日はこれで失礼します」
先生が立ち上がる。
私達も立ち上がって、玄関まで着いていく。
先生は深く頭を下げて、玄関を出ていった。
「先生!」
門の所で呼び止める。
「ん?」
「あの…次はいつ…?」