咳払いのあとで
今までなら、必ず水曜日に会えるっていう確約があった…。



辞めた以上、それもあやふやになりそうだった。



「今度の日曜日、ヒマ?」



先生は、私の頭にポンッと手を乗せて、目の高さを合わせる。



「ヒ、ヒマです!!」



即答する。



「じゃ、デート、なっ!」



ニッて、先生は笑った。



本当に?



デート!?



やたーーーっ!!



「はいぃっ!」



先生は「よしっ」と言うと、「んじゃ、時間とかまた連絡するから」と私の頭をポンポン叩いて、帰って行った。



先生の姿が消えたのを確認してガッツポーズ。



よっしゃーーっ!
初デートだーーっ!!



嬉しすぎるーっ!



鼻歌歌いながら家に入ると、玄関でお姉ちゃんが微笑んでいた。



「よかったね、アオ」



「うん!」



なんか怒濤の数時間だけど、すごく満たされてた。

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