月と太陽の事件簿11/愛はどうだ
「何ですか、頼みって」
R大学喫茶室。
奥の席で達郎は木村と向かい合っていた。
「君に解いてもらいたい謎があるんだ」
祖父は元法務大臣。
父は現警視総監。
さらに兄は警視正という司法一家に育った達郎は、自身も抜群の推理力を持ち、民間協力員として、数々の事件を解決している。
その功績と存在はここR大学でも広く知れ渡っていた。
木村は、その達郎の能力を欲していた。
「これに関することなんだけどね」
木村は右目の眼帯を指し、頬をふくらませながら一度大きく息を吐いた。
ここからは恥をしのんでの話になる。
覚悟を決めた木村は、まくしたてるように勢いよく話はじめた。
「昨夜のことだ。僕は行きたくなかったんだが、誘われて仕方なく女の子のいる店に行った。
そう、キャバクラというやつだ。
いや本当に誘われて行ったんだ。
誘ってきたのは学生時代の先輩でね、それで逆らえなくて仕方なくね。本当にもうあの人は…。
R大学喫茶室。
奥の席で達郎は木村と向かい合っていた。
「君に解いてもらいたい謎があるんだ」
祖父は元法務大臣。
父は現警視総監。
さらに兄は警視正という司法一家に育った達郎は、自身も抜群の推理力を持ち、民間協力員として、数々の事件を解決している。
その功績と存在はここR大学でも広く知れ渡っていた。
木村は、その達郎の能力を欲していた。
「これに関することなんだけどね」
木村は右目の眼帯を指し、頬をふくらませながら一度大きく息を吐いた。
ここからは恥をしのんでの話になる。
覚悟を決めた木村は、まくしたてるように勢いよく話はじめた。
「昨夜のことだ。僕は行きたくなかったんだが、誘われて仕方なく女の子のいる店に行った。
そう、キャバクラというやつだ。
いや本当に誘われて行ったんだ。
誘ってきたのは学生時代の先輩でね、それで逆らえなくて仕方なくね。本当にもうあの人は…。