月と太陽の事件簿11/愛はどうだ
そして底に突っ込んだと木村は言った。
「妻はバラの花束を受け取った後、上機嫌で台所へ行ったもんでね。その隙に捨てたんだ」
「そんな場所なら、よっぽどの理由がなきゃ探しませんね」
木村の妻は、旦那の行動からどこか怪しいと思った。
そして風呂に入ってる間に、家中を家探しして名刺を見つけたのだ。
「家中って…」
「そんなに大変じゃないと思いますよ。家のことは奥さんの方がよく知ってるでしょうから」
要は旦那が帰宅してからの行動範囲を探ればいいだけ。
「やはり木村さんの行動に問題があったんでしょうね」
「なぁ、月見くん」
木村はすがるようにテーブルに身を乗り出した。
「キャバクラに行ったのは本当に出来心だったんだ。昨夜は散々謝ったし、クリスマスプレゼントの額が一桁上がったって仕方ないと思っている」
しかし、と前置きして
「なぜ妻が僕の行動を察したのか、それがわからない内は胸の奥がモヤモヤしてしょうがない」
「妻はバラの花束を受け取った後、上機嫌で台所へ行ったもんでね。その隙に捨てたんだ」
「そんな場所なら、よっぽどの理由がなきゃ探しませんね」
木村の妻は、旦那の行動からどこか怪しいと思った。
そして風呂に入ってる間に、家中を家探しして名刺を見つけたのだ。
「家中って…」
「そんなに大変じゃないと思いますよ。家のことは奥さんの方がよく知ってるでしょうから」
要は旦那が帰宅してからの行動範囲を探ればいいだけ。
「やはり木村さんの行動に問題があったんでしょうね」
「なぁ、月見くん」
木村はすがるようにテーブルに身を乗り出した。
「キャバクラに行ったのは本当に出来心だったんだ。昨夜は散々謝ったし、クリスマスプレゼントの額が一桁上がったって仕方ないと思っている」
しかし、と前置きして
「なぜ妻が僕の行動を察したのか、それがわからない内は胸の奥がモヤモヤしてしょうがない」