ふたつの雪だるま
「雪………凄い。」


「だろ?」


得意気なまぁくん。


「綺麗だね。」


小さな銀世界がキラキラ光っていた。

そっと指で触れる。


「固………いんだね。」


「ぎゅっぎゅに詰めたからな。隙間空くと溶けそうじゃん。でもな。」


固い雪はまぁくんの手の中でどんどん形を変えた。


「ほい。出来上がり。」


それは、小さな小さな雪だるま。

二つならんだ雪だるま。


「古いか?」


笑いながら雪だるまをぴったりとくっつけた。


「こんなドラマあったよな。」


「古すぎ。」


でも、凄く嬉しいから、冷たくなったまぁくんの手を取り、自分の頬に当てた。


「冷た……。」


「ばぁか。」


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