七夕に降る雨
ひとりぼっちの誕生日
「メールは………無し。」


携帯を開き、新着メールが無いことを確認。

ちょっとだけ期待して、ちょっとだけ諦めて。

そして、もうじき終わってしまう誕生日。

24回目の誕生日。

別にめでたくもない。

ケーキにロウソクを立てて、


「ふーっ!おめでとう!」


なんてやる気はさらさらない。

いつものように仕事を終え、いつものようにちょっとだけ残業して電車に揺られた。

コンビニでちょっとだけ高めのプリンをひとつ購入。


「スプーンおつけしますか?」


丁寧な質問に、


「いえ、いりません。袋も……これに入れて貰えます?」


バッグから取り出した小さなエコバッグを差し出した。


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