七夕に降る雨
開いたままのドア。

そこから見える星空がとても綺麗で、涙がますます止まらなくなった。


「茉莉を泣かせたなぁってさ。」


頭の上から聞こえてくる優しい声。


「ケーキ、食うか?」


「うん。」


彦星は遅刻もする。

けど、ちゃんと側にいた。

私の七夕は、これからずっと晴れ。


「流石に24本挿すと穴だらけだな。」


「だね。和巳の時は27本挿してあげるからね。」


「………ありがとうです。」


穴だらけのケーキ、一生忘れない。









「なぁ、茉莉?」


「ん?」


「返事。」


「返事?」


「メインの台詞にだけ返事無かったぜ?返事は?」


「…………うん。」


「よしっ!」




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