[詩集]極彩色のツメアト

杞憂

昔々、ある人は
空が落ちてきやしないかと心配ばかりしていた。

今、人々はそれを笑う。

ありもしないことを考えるだなんて、

取り越し苦労なのだと。



私も、
いつか笑われたい。

それは杞憂だと。

誰でもいいから、
笑い飛ばして。

できれば、君が。



どうしよう。
もし、空が落ちてきてしまったら。

杞憂であればいい。

杞憂であればいい。

ずっと

君の傍にいたいのに



遠くへ行ってしまう

予感



杞憂であればいい。

杞憂であればいい。

ずっと、
 君の傍にいたい。

離れないで

微かな期待。



ねぇ、お願い。





杞憂だよ、って
笑い飛ばして。
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