甘恋~アマコイ~
その日一日、4人はずっと一緒にいた。
だから、あたしは教科書を隠されることはなかった。




そして放課後。

帰り支度をするあたしの所に隣のクラスの女子が5人ほど、近づいてきた。

「ちょっと、いいかしら?」
「……?」

あたしはその中のリーダー的な女の子に言われるまま、その後を着いて行った。
着いたところは屋上。

「何か?」
「……分かってるわよね?あなた……」
「なんのことですか?」

彼女らはあたしをジロジロと睨んでそう言った。
あたしがとぼけると、彼女らはキッと口を固く結ぶ。

「あなたねぇ!トオルに余計なことしないでくれる!?」

リーダー的な女の子が叫んだ。
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