甘恋~アマコイ~

*タネアカシ

「そこ、座ってよ」

美沙は少し静かなトーンでそう言った。
促されたあたしはおずおずとそこに座る。

「で、何?話って」

あたしは聞きたかった話題を出した。
美沙はニコニコしている。

「ん?何?あ、注文したら?」

美沙は話を逸らしながらミルクティーの入ったカップに手を添える。

「何にしましょう?」

ウエイトレスが聞きに来る。

「あ、じゃあ……コーヒーで」
「ミルクとお砂糖はコチラですので」
「はい」

ウエイトレスは愛想良く去って行った。
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