コーヒーとふくれっつら
「美里のご自由に?」


「何でも?」


「何でも。………でも、このあとね。」


「え……」


コーヒーの香りに包まれながら、甘い時間を過ごす。

重ねた唇も、絡めた指も、夕べと何ら変わらずにあるはずなのに、何故か不思議と幸せ度が増す。

それはカーテンから射し込む朝の光のせいなのか、はたまたコーヒーの香りのせいなのか。


「美里……可愛い。」


夕べと変わらぬ台詞も、


「大好き……健。」


返る言葉も何故か俺をドキドキさせる。

ずっとこうしていたい。そう思いながら甘い時間を過ごしていた。









まさか、こんなことになってるなんて思いもせずに。




< 3 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop