愛情の距離



「ごめんな、俺…嫉妬してたんだ。夏奈を、俺だけのものにしたくて、あんな…酷いことをした。ごめんな……!」



夏奈は俺の胸の中で首を振った。



「あたしは…安藤尚だけのものだもん……。安藤尚に会いたいって、ずっと思ってた。」

「うん」



俺達は、ここは大学だっていうのに、キスをした。

今度は、本当に相手を想うキス……



「夏奈……離したくない。俺、夏奈しかいらない」



「安藤尚……お願いだから……」



「ん?」





「…離さないで……」



涙に濡れる夏奈の顔は、きれいだった。








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