Simpleな恋
亜豆side
あー。
これまた面倒臭いことになった。
修羅場を見てしまって
三木永迩の素顔を知って?
最近あたし、ついてない気がする……
図書室についてから1時間くらい
あたしは隅に座って読書中。
三木永迩は、
プリントと睨め合ってる。
「ねえ、アズアズ…俺これ本気で分かんない…」
「………。」
「何?この予算の企画書って…。こんなん生徒会の会計がやればいい話じゃん。」
「…………。」
「ねえ、アズアズ聞いてる?」
「………少し黙ってもらえませんか?」