虹に降る雨
「あのリング、どうした?」


毎朝恒例の散歩。

公園で過ごすほんの少しの時間が、私にとって、大切な宝物。


「まだ、お店に飾ってあるんだ。今でもファンの子たち来てくれるから。」


あのテレビカメラが回っていた日から、もう半年が過ぎた。


「そっか。じゃあ、改めてプレゼントしなくちゃな。」


「いらないよ。自分で作ったんだし。」


「………違うんだけどな。」


「え?」


苦笑いの彼。

よく分からず彼を見つめた。


「美羽が作ったんじゃなくて、こう、ほら、ね?ちゃんとしたお店で…………いや、美羽の店がちゃんとしてないとかいうことじゃなくて……クリスマスにプレゼント用意出来なかったし。」




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