恋するアゲハ
美紗と話しながら教室に向かっていると、教室からもう1人の親友の梓がやってきた。

「絵玲菜~美紗~遅いよ―!
来ないのかと思ったぁ」

「ごめんごめん」



教室に入ると、もう担任の先生が教卓に座っていた。

「お前ら遅いぞ~!」
と担任。

「ヤバっ」
「すんまそ~.」
とあたしたち。

この担任、はっきり言って全くと言っていいほど、怖くない。

だから生徒たちにも、ナメられてばっか。


持ってきた教科書とかを机の中へ入れ、後ろのロッカーに鞄を入れた。


――ふぅ…
と、一息ついていると

「おい!絵玲菜!!」

いきなり呼ばれてビックリして声のほうをみると、隣の席の智哉だった。

「今日、なんか遅くね?」

「まあね…。
寝坊しちゃって…。」

「ぷっ。寝坊とか!?
ま、絵玲菜らしいけどな」

その言葉に、あたしは膨れた。
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