キミの魔法
1.ウザイ女
キミと出会って、俺の人生は変わったんだ。
それは高校3年の荒れていた頃。
その頃俺は誰ともつるまず常に1人でいた。
1人が楽だった。
そんな空気を出していると周りも近付かなくなり、俺に関わる奴は今ではほぼいない。
でもそれが俺には楽で、そんな毎日が当たり前だと思っていた。
「おっはよ!」
またかよ。
何でこの女俺に話し掛けてくるんだ。
マジで勘弁しろよ。
登校中のバスの中。
この時間のバスに乗ると、いつからか決まってこいつが話し掛けてくる。
「今日は真面目に朝から学校行くんだ」
「うるせぇよ」
初めて話し掛けられたのは突然だった。
黒髪が肩にかかり少しでも風が吹けばサラサラとなびく。
少し大きめの瞳は輝いて見えた。
きっとこいつは俺なんかとは全く違う人生を歩んできたんだろうな。
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