キミの魔法
私は推薦で拓真よりも一足先に合格が決まった。
もちろん拓真に真っ先に報告した。
「おめでとう」とは言ってくれたけど、イライラしていた。
そりゃそうだよね。
拓真の受験日はもうすぐ。
あんなに勉強して、ダメなんて有り得ないよ。
拓真なら大丈夫だよ。
受験日の前の日。
私は拓真に私のお守りも渡した。
「私が受かったんだからこのお守りすっごい効くよ。だから2倍にして頑張って!」
「俺の頭お前の2分の1みてぇ」
「ち、違うよ!絶対受かってほしいの!」
「プレッシャーかけた?」
「だからぁ」
「はいはい。祈っとけよ」
当たり前じゃん。
一緒に付いて行きたいほど心配だけど、学校で祈ってるからね。
「もちろん!」
拓真が絶対、絶対大学に受かります様に。