キミの魔法



私は推薦で拓真よりも一足先に合格が決まった。

もちろん拓真に真っ先に報告した。

「おめでとう」とは言ってくれたけど、イライラしていた。


そりゃそうだよね。

拓真の受験日はもうすぐ。

あんなに勉強して、ダメなんて有り得ないよ。

拓真なら大丈夫だよ。




受験日の前の日。

私は拓真に私のお守りも渡した。

「私が受かったんだからこのお守りすっごい効くよ。だから2倍にして頑張って!」

「俺の頭お前の2分の1みてぇ」

「ち、違うよ!絶対受かってほしいの!」

「プレッシャーかけた?」

「だからぁ」

「はいはい。祈っとけよ」


当たり前じゃん。

一緒に付いて行きたいほど心配だけど、学校で祈ってるからね。

「もちろん!」


拓真が絶対、絶対大学に受かります様に。










< 23 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop