キミの魔法
『ごめんなさい…。』
それはどういう意味のゴメン?
「ゴメンはいらねぇ」
ゴメンなんて聞きたくねぇよ。
『私は…、拓真のこと好き。友達としてじゃなくて拓真のこと好き!』
え。
え???
「マジで言ってんの?」
『何それぇ。マジだよ。大マジ!』
「ははっ…。バーカ」
そう言いながらその場にしゃがみこんだ。
ほっとしたんだ。
亜美も俺と同じ想いでいてくれたんだ。
良かった。
マジ良かった。
『拓真ぁ?』
「何?」
『でも春からは離れちゃうからなかなか会えないね…』
そっか。
まだ言ってなかった。
なんか、これを言う方がさっきより恥ずかしいかも。
「同じ大学だから離れねぇよ」
『え…?』
引いた?さすがにキモイよな…。
『嬉しい。』
お前はどこまでお人好しなんだ。
今は『キモーイ』って言うところだろ。
ま、言われたら最高に落ち込むけど。
「当たり前だろ」
なんて、強がってみた。
内心めちゃめちゃ嬉しくて、絶対顔がにやけてる。