シンデレラ物語
「えっ!俺にも教えてよ!」
遠心力で開くかのようにパカッとケータイを開く優くん。
「えっ…あ、うん。いいよ。でも…打つのが難しくて…少し待ってね。」
「多分さ、俺らが打った方が速いよね(笑)書いてよ☆」
「たしかに、そうした方がいいね。」
「あ、うん。わかった。じゃ、じゃあ土田さんお願い…。」
あたしは土田さんにケータイを返すとノートの端に自分のメールアドレスを書いた。
「…0123@…っと…。え?この0123って…日向ちゃんの誕生日?!」
「う、うん。」
「超覚えやすいじゃん!あ、神木も登録したら?」
「ん?あ、あぁ。別に長谷川がいいなら。」
「う、うん。全然いいよ!」
なぜか神木くんとメールできることがすごく嬉しかった。
なんだろ…この感情…。