離れても
あの約束から03年。
小学02年生の頃かな。
03年しか経ってないのに、たー君は少しずつ離れていったね。
「僕、野球やるんだ」
「野球??野球っておじさん達がやるやつでしょ?」
「違うよ僕、プロになるんだ」
「たー君にはムリだよ」
「僕、頑張るから」
「じゃあ、今から野球で勝負しよ」
「僕はプロだから負けないよ」
なんか、たー君は悔しがっていた。
「負…けたぁなっ、なんでエミちゃんに負けるの…」
私が投げたボールをたー君は01球も打てなかった。
逆に、たー君が投げたボールは05球中03球打てた。
打てたといっても当たっただけだから02回ぐらいしかバウンドしなかったけど。