離れても
「おはよっ」
「んぁ…エミリかぁ」
「せっかく試験休みで部活がないんだし、たー君頭悪いから勉強教えに来たんだよ」
「勉強教えてくれるのは嬉しいけど、頭は悪くないエミリが良すぎるだけ。俺は中の下ぐらいだぞ」
「それを頭が悪いと言うのたまにはさ…野球ばかりじゃなくて…自分のことも考えたら…?」
つい、本音が出てしまった。
「…考えてるよ。」
私はうつむきながら泣きそうだった。
野球が決して嫌いなわけじゃない。
だけど、本当にたー君は野球ばっかで…
たまに心配になる。
たまにじゃない。毎日だ。
ずっーと心配だよ。