スモーク

画面には`非通知'と表示されていた。

陽希は少しためらいつつも通話ボタンを押した。

「・・誰?」

陽希が冷たく言い放つと相手は間をおき、ゆっくりと話し始めた。

「えっと・・中田くん・・だよね?
あたし、B組の桃香って言います。
誰だか・・わかるかな?」

「桃・・香・・?
わかんね。何年?」

「3年・・。
中田くんと一緒だよ?」

「けど、クラス違うんだろ?」

「クラスは違うけど・・
とりあえず、同じ学校の同じ学年なのっ!!」

だからなんだよ。

そう言いかけたが、話しが長くなりそうだったのでやめた。

「あっそ・・。
で、何の用だよ?」

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