スモーク

――次の日

すぐれない気分のまま、陽希は学校へ行った。

「はよ。」

教室について一番に声をかけられたのは・・雄介だ。

右手を小さく上げ、目を細めて笑っている。

「おぅ。」

陽希も少しはにかみ返事をするとバックを自分の机に置き、雄介の机へ向かった。

「あんさ・・昨日な、B組の桃香ってヤツから電話かかってきたんだよ。」

「桃香?」

「そ、桃香。
お前、そいつんこと知ってっか?」

・・ウザいと思いながらも少し気になっていた。

いきなり電話かけてきて体育館裏に来いって・・
初めて言われたことだったから。

「あ~なんか、美人とかで有名なやつじゃねーの?」

「美人?」

< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop