曖昧
ごまかして

止血しにいった

誰にも見られないように

一人でこっそりと


「愛」

バイトが終わると店長に声をかけられた

やばいと思ったけど

逃げることもできずに

「何?」

普通に答えた

「来週さ-入って」

なんだぁと思いながら

「いいよ」と答えた

「あと-」

「何?」

「どーしたん?」

「何が?」

「手首」

「何でもないよ」

「何でもないやつがそんなことしないだろ」

「猫にひっかかれた」

我ながら苦しい嘘

「俺、そんな信用ない?話して
お前をそんなに苦しめてるのは何?」

「ゆ..ぅ...ちゃん」

泣きながら話した
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