ブランケット
「もういいの。あたしの話はいいから!次…誰?」
照れながら、那瑠は雪姫と夜志乃を見る。
「多分、私。」
形の良い紅い唇は、那瑠の中に何かを思い出させたが…今は気にしない。
「良いとこ…?いつも傍にいてくれること、かな。」
「幼なじみなんだっけ?」
志緒は聞く。
「うん、幼稚園からずっと一緒。」
(仲良いねぇ…)
「次は夜志乃ちゃん。」
夜志乃は、唇に指を当てる。
「なんだろー…。あたしも優しいとこかな?」
「志緒と一緒じゃん。」
と波崎。
「って言っても、普段は馬鹿にしてくるけどね。ただ、弱ってる時に優しくされんのは嬉しいな。」