ブランケット
「御津(ミト)くん。一緒にカラオケ行こー。」
「別に。」
「やったー!!」
告白したのもあたしの方から。
「御津、行ったけど?」
手を繋ごうって言ったのもあたしの方。
「彼女の了解もなしで。」
いつだってあたしばっかり。
「…あっそ。」
「妬いてんだか拗ねてんだか分かないねぇ。」
朔未(サクミ)を睨む。
でも、あたしの睨みなんか効かないようで。
「可哀想な真衣(マイ)ちゃん。」
「いいの。」
あたしは席を立って、教室を出た。