ブランケット
気がつけば、小雨に変わっている。
「猫好きか?」
パパはそんな質問をした。
「うん。大好き。」
「お前、やっぱりママに似てるな。」
愛おしそうな顔。って、今のパパの顔の事だろうか。
「…あ、分かった。」
「あ?」
「私、ママに似てるからパパのこと好きなんだよ。ママも好きだけど。」
そうニッコリと笑うと、呆れたように笑われた。
子猫の箱を屋根のある場所に移動させる。
「帰るぞ、腹減った。」
「今日の夕飯なんだろうね?」
「麻婆豆腐。」
「またぁ!?」
「レパートリーが少ねぇからな。」