ブランケット
あたしはタキを睨む。
あの怖い良壱は煙草を買いに行っていていない。
だから、今は思う存分暴れることが出来る。
「違う違う、胸。」
「………はぁん!?」
「怖っ。」
なんか変な訂正をしたタキに凄めば、夏弥は怯えた声を出す。
「なんだって?もう一回行ってみようか、うん?」
「いや…あの…。」
起き上がり、眉間に皺を寄せたあたし。
見をすくめて、どもるタキ。
兎に角、ソファーから離れ見守る夏弥。
…どんな絵だ、これ。
「次、変なこと言ったら辞書が飛ぶから。」
ソファーの下から国語辞書を取り出した。