ブランケット

定位置にあるお財布と鍵を持って、スーパーに行く。

キャベツが高い!
あ、トマトだ!

なんて主婦みたいになってしまっていて。

老化?進化?

今日はトマトと野菜を鍋に入れて煮込むだけの、トマトと野菜煮込みになりそうな予感がした。

予想外に大荷物になっていて、鍵を出すのに手間をかけていたら、

「うっわ、痛い!」

バンっと額をドアにぶつけた。

「悪い、大丈夫か?」

中から出てきたのは、他でもない朝貴。

「だ…大丈夫。」

チカチカする目をパチパチと瞬きして治す。



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