ブランケット
ようやく普通の視界を取り戻した時、気づく。
「もう仕事?」
野菜のトマト煮込み…あれトマトの野菜煮込みだっけ?を食べると思って大量に買ってきたんだけど。
「いや、お前居ないから。」
「あ、ごめん。スーパーに行ってた。」
寝てたから…何も言わずに出てきていた。
さすがに、ちゃんと言わなかった私が悪い。
「額大丈夫か?」
朝貴が額に触れる。
正直に白状すると、真っ赤になりそう。
顔が近くて、長いその指が触れると無意識にも顔が紅潮する。
慣れない私は…可笑しいんだろうか?