ブランケット
目を閉じた。
複雑な気持ち。
「…俺には、まだお前の全部を守りきれない。」
弱音のように聞こえたのは都合の良い解釈かもしれない。
朝貴が弱音を吐くなんて考えたこともなかったから。
「…別に、全部守ってもらいたいなんて思ったりしないよ?」
「俺は守りたいんだよ。」
「私だって守りたいもん。」
再びの沈黙。
何か変なこと言ったっけ…?
ドキドキしながら朝貴の言葉を待っていたけど、肩口に乗る頭は動かない。
「と…朝貴?」
「なんか、お前…強くなったな。まだ17なのに。」