ブランケット
御津は、教室で友達と食べていたのを見たことがあった。
友達の所に行けば良いのに。
御津は、毎日ここでパンを食べ続けた。
あたしが彼女だから、遠慮してるのかもしれない。
せめてもの罪滅ぼしなのかもしれない。
だったら、自由にさせてあげないといけないと思う。
あたしの存在が御津を縛れるほど、大きくないのも分かっているけど。
「あのさ…。」
お弁当の蓋を閉めながら口を開いた。
御津はもうパンを食べ終わって、いつもあたしが食べ終わるのを待っている。
「ん?」
勇気がいる。
まだ好きなに別れを告げるのは。
お腹の底が締め付けられる様な感じ。