ブランケット
すごく綺麗。
「雪、待ってたの?」
空を見上げたまま、問う。
「あぁ。」
「あたし雪好き。」
「知ってる。」
この男は好きじゃない。
彼氏彼女に見られても、恋愛関係にない。
男もあたしが嫌いで、あたしも男が嫌い。
ただ時々。
「そっか。」
電波の波長が合うときがあるみたい。
まぁ良いや、そんなの知らなくても。
「寒い。」
「雪が降るくらいの寒さだからね。」
正論を返して。
「あっためてよ。」
差し出された手を握るのはーーきっと未来にもない話。
END.
ラヴレス